PRUG96システムを利用した広域ネットワークの構築
関西地区での実験 第2報 追補

鷲峰山〜志賀・枚方間通信実験 (1999/10/31)速報




KDCF & Genesys-P PRUG96プロジェクトチーム
代表発表者 水島章広(JA3VAP)
土永善之(JE3UGG)、横田和久(JN1DFF)、山口英樹(JJ3MUC)、久保直美(JO3EKT)、原田真一(JJ3EKV)
佐伯崇、岩井務(JR3WSS)、久保田和雄(JI1VZX)、藤本和行(JL3OUW)、馬嶋量(JH3USO)


1.目的

 京都府和束町の鷲峰山上に PRUG96 システムを設置し、鷲峰山上と滋賀県志賀町間(44.5km)・大阪府枚方市間(18.4km)で 2.4GHz 帯 SS ディジタル通信を行うことが可能であるか確認する。

Fig.1 鷲峰山遠景

2.実験手順

 第1回・第2回琵琶湖通信実験において、山上局−地上局間の通信には双方利得のあるビームアンテナを対向で用い、そのアンテナの方向は双方正確に合わせる必要があることが判った。 この成果を基に、以下の手順によって実験を行った。

>1. 山上局には15エレのループ八木アンテナ、地上局(志賀町側)には57エレのループ八木アンテナを用意、設置する。  これは、山上側ではサービス範囲を広げるため半値角の広いアンテナを用いる必要があること、地上局では多エレメントのビームアンテナで山上局を狙い撃ちするための設置・調整が山上と比較して容易であることによる。

>2. 地上局側でFM機を用いて連続送信を行い、山上局側でSメータを見ながら、山上局・地上局双方のアンテナを信号強度が強くなる方向に調整する。向き調整後のFM波におけるSメータの振れを記録する。(志賀町側のみ)

 枚方市側アンテナは目視により方向を合わせる。(FM機、Sメータがないため)

>3. 山上側・地上側双方を PRUG96 システムに繋ぎかえ、双方で ping が通るかどうか確認する。
 鷲峰山上から見通しの方向にある志賀町・枚方市双方へのサービスが可能となるよう、山上局のアンテナは各方向へ1本ずつ計2本設置し、無線機からの信号を分配器を用いて分配する。 この状態で通信が不可の場合は、分配器を取り外し、無線機と測定地点向けアンテナを直結する。
 一方向の伝送を検出するため山上側、地上側(志賀町)に補助局(各1局)を配置し、近接局間をpingにより通信することにより、送信頻度を上げる。

Fig.2 2方向ループ八木

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